デュタステリドはAGA(男性型脱毛症)の治療に使われる薬の一種です。 治験によって発毛効果が証明されており、厚生労働省にも認可されています。 しかし中にはデュタステリドが効かないという場合もあるため注意が必要です。 この記事では、デュタステリドが効かない原因について詳しく解説します。 デュタステリドが効かない場合の対処法やデュタステリドに関するよくある質問もまとめているため、薄毛に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。 デュタステリドとはデュタステリドはAGA(男性型脱毛症)の治療に使われる内服薬の一つです。 製薬会社グラクソ・スミスクラインが製造販売しており、『ザガーロ』という商品名で知られます。 デュタステリドは世界70か国以上で承認されており、日本では2015年に厚生労働省に認可されています。 ここではデュタステリドの効果や効果を実感するまでの期間、デュタステリドが向いている人について解説しましょう。 デュタステリドの効果デュタステリドには5αリダクターゼT型とU型を阻害する働きがあります。 AGAの主要原因となるジヒドロテストステロン(DHT)は、5αリダクターゼと男性ホルモンのテストステロンが結合することによりできるものです。 つまり5αリダクターゼの活性やテストステロンの量が、ジヒドロテストステロンの生成量に直接かかわっています。 デュタステリドによってジヒドロテストステロンの生成量が抑えられるため、脱毛の進行を防ぐ効果が期待できます。 デュタステリドの効果を実感できるまでの期間デュタステリドは服用開始から6か月程度で効果を実感する場合が多いです。 ただしこの効果には個人差があるため、これよりも早いタイミングで効果を実感する人もいれば、1年以上服用し続けてようやく効果を実感する人もいます。 また個人の体質による違いだけでなく、AGAの進行度合いによっても効果の感じ方が異なります。 AGAが重症化している場合、効果の実感までに時間がかかることが多いです。 デュタステリドが向いている人デュタステリドはAGAを発症している男性が投与対象となります。 その中でも年齢が若い人や脱毛進行初期の人ほど効果を実感しやすい傾向にあるため、「最近薄毛が気になってきた」と感じている人におすすめです。 すでに脱毛が進行してしまっている人でも服用できますが、なるべく早い段階で服用し始めるべきとされます。 デュタステリドが効かない原因デュタステリドが効かない原因として以下が挙げられます。
ここでは上記8つの原因についてそれぞれ解説します。 デュタステリドの効果は個人差があるためデュタステリドの効果には個人差があるため、中には効果があまり実感できないという人もいます。 デュタステリドは5αリダクターゼを阻害することで、AGAの原因であるジヒドロテストステロンの生成を抑制します。 しかしこの5αリダクターゼの活性度には個人差があり、酵素活性が高い人の場合、デュタステリドを服用しても5αリダクターゼを十分に阻害できないことがあるのです。 そうするとジヒドロテストステロンの生成が抑制できず、効果が現れにくくなります。 生活習慣が乱れているためデュタステリドが効かない理由の一つとして、生活習慣の乱れが挙げられます。 例えば暴飲暴食や睡眠不足、過度なストレスといった生活習慣の乱れは、男性ホルモンバランスを崩し、ジヒドロテストステロンの生成量を増加させてしまいます。 このような状態では、デュタステリドを服用しても十分に効果がみられないことがあるのです。 また食事や睡眠だけでなく、喫煙習慣がある場合もデュタステリドの効果を打ち消してしまうことがあるため注意しましょう。 初期脱毛を誤解しているためデュタステリドを服用した際に起こる初期脱毛を誤解していると、「デュタステリドを飲んでむしろ薄毛が悪化してしまった」と感じてしまうことがあります。 初期脱毛とは、デュタステリドを服用し始めて1週間〜10日ほどすると現れるもので、一時的に抜け毛が増える症状です。 これはデュタステリドの作用によって毛髪が抜け落ちてしまう症状で、1か月半ほどで徐々に落ち着いてきます。 毛髪には新しい髪が成長する『成長期』、完全に成長が止まる『退行期』、成長を終えた髪が抜け落ちる『休止期』の3つの周期があります。 初期脱毛によって抜け落ちる毛髪はこのうちの退行期に当てはまるもので、薬を服用していなくても、いずれ自然に抜け落ちてしまうものです。 成長中の毛髪が抜けるわけではないため、過度に心配する必要はありません。 服用期間が短いためデュタステリドが効かない場合、服用期間が短い可能性が考えられます。 デュタステリドは基本的に長期服用を前提とした薬で、最低でも6か月以上の服用が必要です。 薬の効果が出始める前に服用を辞めてしまうと、「デュタステリドは効果がない」と感じてしまうことがあります。 すぐに効果を求めるのではなく、長期的な視点で服用し続けることが大切です。 用法・用量を守っていないためデュタステリドが効かない原因として、決められた用法・用量をきちんと守れていないことが挙げられます。 例えば飲み忘れてしまったり規定量よりも多く服用したりすると、効果がみられなかったり副作用が強く現れてしまったりすることがあるのです。 必ず用法・用量を守って服用しましょう。 相性の悪いほかの薬剤と併用しているためデュタステリドを相性の悪いほかの薬剤と併用していると、効果がみられない場合があります。 デュタステリドと相性の悪い薬剤は以下の通りです。
上記はいずれもCYP3A4阻害薬に該当するもので、これらとデュタステリドと併用すると、薬の効果が低下したり腎機能の低下を招いたりすることがあります。 常用薬がある場合は、必ず事前に医師に相談しましょう。 薄毛の原因がAGAではないため薄毛の原因がAGAではない場合、デュタステリドを服用しても効果がみられない場合があります。 デュタステリドはAGAの原因となるジヒドロテストステロンの生成を抑制する作用を持つ薬のため、薄毛の原因がAGAではない場合は効果がみられません。 例えば薄毛の原因にはストレスや生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの乱れといったものもあります。 上記のような原因で起こる薄毛はデュタステリドでは改善できないため、ほかの治療方法を検討する必要があるでしょう。 個人輸入した薬を使用しているためデュタステリドが効かない原因として、個人輸入した薬を使用することが挙げられます。 デュタステリドを通販サイトや個人輸入で入手する方がいますが、おすすめできません。 個人輸入した薬には以下のようなリスクがあります。
ただ本来の効果が得られないだけでなく、重篤な副作用や健康被害のリスクもあり危険です。 デュタステリドが効かない場合の対処法デュタステリドが効かない場合の対処法は以下の通りです。
ここでは上記7つの対処法についてそれぞれ解説します。 用法・用量を守って服用するデュタステリドは必ず用法・用量を守って服用することが大切です。 デュタステリドは1日1回1錠を決まった時間に服用し、飲み忘れがないように注意しなくてはいけません。 1日でも飲み忘れがあると効果が低下してしまう恐れがあるため、必ず毎日服用しましょう。 飲み忘れが心配な場合は、薬の服用をサポートするアプリを活用するのもおすすめです。 薬の服用時間になるとアラーム機能により知らせてもらえるため、飲み忘れを防止できます。 最低でも6か月以上継続して服用するデュタステリドは効果が現れるまでに時間がかかる薬のため、最低でも6か月以上は継続して服用しましょう。 数か月程度では効果がみられない場合が多いため、長期的な視点で根気強く治療を続けることが大切です。 生活習慣を改善するデュタステリドの効果をきちんと実感するためには、生活習慣を改善することも大切です。 食生活や睡眠時間といった生活習慣の乱れは、デュタステリドの効果を低下させる原因になります。 栄養バランスの整った食事や十分な睡眠時間の確保など、規則正しい生活習慣を身につけましょう。 AGA治療クリニックの中には、治療の一環で生活指導を行っているところもあるため、医師に相談してみるのもおすすめです。 医療機関を受診して正規品を処方してもらうデュタステリドを服用したい場合は、医療機関を受診して正規品を処方してもらいましょう。 通販サイトや個人輸入で入手するデュタステリドだと効果を実感できなかったり、健康被害のリスクがあったりするため、避けてください。 デュタステリドはオンライン診療での処方も可能なため、通院するのが面倒という場合はそちらの受診を検討してみるのがおすすめです。 飯室皮膚科では、デュタステリドのみの処方を行っています。 デュタステリドは発毛効果が証明されている治療薬です。 AGA治療薬にはほかにもいくつかの種類がありますが、当院では費用対効果や副作用、多くの外来経験を踏まえ、デュタステリドのみで治療可能との認識を持っています。 副作用等のご不明点がある場合は、診察時に医師にご確認ください。 ほかの治療方法を検討するデュタステリドが効かず、ほかの薬も体に合わない場合には、ほかの治療方法を検討することをおすすめします。 AGAには薬による治療だけでなく、以下のようにさまざまな治療方法があります。
薬による治療と同様に、それぞれの治療方法にメリット・デメリットがあるため、その点を理解したうえで検討してみるとよいでしょう。 デュタステリドに関するよくある質問デュタステリドに関するよくある質問をまとめました。
ここでは上記4つの質問についてそれぞれ解説します。 1年以上経過して効果が出ない場合は服用をやめていい?1年以上経過しても効果が出ない場合、医師と相談のうえで服用中止を検討しましょう。 長期間薬を飲み続けても効果がない場合、薬自体が体に合っていない可能性が考えられます。 自己判断で服用を中止するのではなく、必ず医師に相談するようにしてください。 デュタステリドの服用をやめたらどうなる?デュタステリドの服用をやめると、頭皮や毛髪が徐々に元の状態に戻っていきます。 治療薬を服用している間は症状の進行を抑えられますが、AGAは進行性の脱毛症のため、服用をやめると再び薄毛が進行してしまうのです。 デュタステリドの長期服用で健康への悪影響はない?デュタステリドの長期服用による健康への悪影響は確認されていません。 ただし性欲減退やED(勃起不全)、肝機能障害といった副作用はあるため、その点は理解しておきましょう。 万が一副作用が現れた場合は、すぐに医師に相談することが大切です。 デュタステリドの長期服用で耐性ができることはある?デュタステリドの長期服用により耐性ができることはありません。 長期服用で効かなくなったという方がいますが、これは薄毛の進行を抑える期間から、毛量を維持する期間に移行したためです。 この期間に入ると目立った変化が見られなくなるため、薬の効果がなくなったと感じる場合があります。 服用を中止すれば再び薄毛が進行してしまうため、服用量を調整しながら治療を継続しましょう。 まとめデュタステリドが効かないと感じる理由として、効果には個人差があること、用法・用量を守れていないこと、服用期間が短いこと、薄毛の原因がAGAではないことなどが挙げられます。 本来の効果をきちんと実感するためには、医師からの指示通りに用法・用量を守って、最低でも6か月以上継続して服用することが大切です。 もし1年以上経過しても効果がみられない場合には、ほかの薬や治療方法を検討してみるとよいでしょう。 飯室皮膚科では、デュタステリドのオンラインAGA治療に対応しています。 薬の処方は4か月分から可能で、一度も通院することなくAGA治療を始められるため、薄毛に悩んでいる方はぜひ当院まで気軽にご相談ください。 外来にて好評のエビデンスのあるお薬のみのAGAオンライン診察(国産デュタステリド30錠¥4300、診察料込み)、全国に配送しております。 |