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デュタステリドとは?効果や副作用、服用方法、注意点等解説





デュタステリドはAGA(男性型脱毛症)の治療薬の一種です。


薄毛の進行を抑える作用がある薬で、脱毛進行初期の人に特に推奨されます。


AGA治療にはさまざまな薬があるため、デュタステリドとほかの薬の違いを知りたいという方も多いのではないでしょうか。


この記事では、デュタステリドの効果や副作用、ほかの治療薬との違いなどについて解説します。


デュタステリドの服用方法・服用期間、服用時の注意点などもまとめているため、AGA治療を検討している方はぜひ参考にしてみてください。



デュタステリドとは


デュタステリドは、製薬会社グラクソ・スミスクラインが製造販売しているAGA治療薬『ザガーロ』に含まれる成分です。


世界85カ国で承認され、日本では2015年に厚生労働省の認可を受けています。


もともとは前立腺肥大症患者向けの治療薬でしたが、副作用としてAGAが改善される効果がみられたことをきっかけに治験が行われ、発毛効果が証明されました。


発毛効果のエビデンスがある薬のため、多くのAGA治療クリニックで取り扱われています。


デュタステリドの効果とほかの薬との違い


AGA治療薬の代表的な種類として、デュタステリド、フィナステリド、ミノキシジルが挙げられます。


この3つは多くのAGA治療クリニックで取り扱われており、治療薬を選択する際に迷ってしまうという方も多いでしょう。


ここでは上記3つの薬の効果とそれぞれの違いについて解説します。


デュタステリドの効果


デュタステリドは主に薄毛の進行を抑制する効果があります。


5αリダクターゼという成分が男性ホルモンのテストステロンと結合すると、AGAの主要原因であるジヒドロテストステロンというホルモンに変化します。


デュタステリドには5αリダクターゼを阻害する作用があり、これによってジヒドロテストステロンの生成量を抑制することができるのです。


5αリダクターゼにはT型とU型がありますが、デュタステリドはこのどちらにも作用する特徴があります。


フィナステリドとの違い


フィナステリドもデュタステリドと同様、薄毛の進行を抑制する効果を持つ薬です。


作用機序も基本的にはデュタステリドと変わりませんが、唯一異なるのは、5αリダクターゼのU型にのみ作用する点です。


5αリダクターゼはT型とU型どちらもAGAの発症に深く関係していることが明らかになっているため、U型しか阻害できないフィナステリドはデュタステリドよりも効果が劣ることになります。


より高い薄毛抑制効果を求める場合は、フィナステリドよりもデュタステリドを選択するべきでしょう。


ミノキシジルとの違い


ミノキシジルはデュタステリドやフィナステリドとは作用が大きく異なり、発毛を促す効果を持っている薬です。


AGA治療クリニックでは、デュタステリドやフィナステリドは『守り』の薬、ミノキシジルは『攻め』の薬と表現されることもあります。


ミノキシジルは髪の毛を生成する毛母細胞に直接働きかけ、発毛因子の産生を促進することで高い発毛効果が期待できます。


ミノキシジルには外用薬と内服薬の2種類あり、内服薬のほうが効果を実感しやすい傾向にありますが、どちらも副作用があるため注意が必要です。


デュタステリドの副作用


デュタステリドの主な副作用は以下の通りです。


  • 性機能の低下・性欲減退

  • 乳房障害

  • 肝機能障害

  • 気力低下・うつ症状

  • 蕁麻疹

  • 初期脱毛


ここでは上記6つの副作用についてそれぞれ解説します。


性機能の低下・性欲減退


デュタステリドの主な副作用として、性機能の低下や性欲減退が挙げられます。


発現率はそれほど低くなく、命にかかわるような副作用でないため、それほど心配はいりません。


ただし性機能に影響が出るため、子作りを考えている場合は服用を一時中止することを検討する必要があるでしょう。


子作りを望む場合や副作用が心配な場合は医師に相談してみてください。


乳房障害


デュタステリドの副作用として、乳房障害が生じる場合があります。


具体的には女性化乳房(乳腺組織が肥大化する症状)や乳頭痛、乳房痛、乳房不快感などの症状が報告されており、発現率は1%未満です。


デュタステリドの服用中に乳房に違和感が生じたら、すぐに医師に相談しましょう。


肝機能障害


デュタステリドの副作用の一つとして、肝機能障害が挙げられます。


肝機能を測る数値(AST、ALT、ビリルビンなど)の上昇を伴う肝機能障害や黄疸が現れることがあるため注意が必要です。


肝機能障害は初期には自覚症状がほとんどなく、血液検査で発見されることが多いです。


肝機能障害が進行すると、食欲の低下や全身の倦怠感、皮膚のかゆみ、黄疸といった症状が現れます。


肝炎や肝硬変、肝不全といった病気につながる恐れもあるため、定期的に血液検査を受けることが大切です。


気力低下・うつ症状


デュタステリドの副作用として、気力低下やうつ症状が現れる場合があります。


実際に66歳以上の男性を対象とした研究において、うつ病や自傷のリスクが高まることが明らかになっているため注意が必要です。


これはデュタステリドによるジヒドロテストステロンの抑制作用によるものと考えられています。


またこの症状はすべての人に現れるわけではありませんが、うつ傾向のある人は事前に医師に相談しておいた方が良いでしょう。


蕁麻疹


デュタステリドの副作用の一つに、蕁麻疹が挙げられます。


蕁麻疹は何らかの原因によって皮膚の一部が赤くくっきりと盛り上がり、数十分から長くても1日程度で消えていく症状です。


症状が起こる原因はさまざまですが、デュタステリドを服用するとアレルギー反応として蕁麻疹が引き起こされる場合があります。


こちらもそれほど発現率の高い副作用ではありませんが、肌に異常が生じたらすぐに医師に相談しましょう。


初期脱毛


デュタステリドを服用し始めると、初期脱毛が起こることがあります。


初期脱毛は薬の作用によって抜け毛の量が一時的に増える現象です。


ただしこれは薬の作用がしっかりと作用していることで起こる症状のため、心配する必要はありません。


個人差はありますが、服用開始から3か月程度で症状が落ち着いてくることが多いです。


初期脱毛が起きても、焦らず治療を続けていきましょう。


デュタステリドの服用方法・服用期間


デュタステリドの効果をしっかり実感するためには、服用方法と服用期間を守ることが大切です。


ここではデュタステリドの服用方法・服用期間についてそれぞれ解説します。


デュタステリドの服用方法


デュタステリドは基本的に1日1回1錠を毎日服用します。


食前・食後どちらのタイミングで飲んでも問題ありませんが、なるべく毎日同じ時間帯に服用することが大切です。


1日でも飲み忘れてしまうと効果が低下してしまう可能性があるため、飲み忘れのないように注意しましょう。


デュタステリドの服用期間


デュタステリドは最低でも6か月以上は継続して服用する必要があります。


これは薬の効果が現れるまでに時間がかかるためです。


個人の体質やAGAの症状の進行度などによって異なりますが、早くて3か月程度で効果が現れる場合もあります。


ただしデュタステリドは服用をやめると薄毛が再び進行してしまうため、なるべく長期間飲み続けることが大切です。


デュタステリドを服用するときの注意点


デュタステリドを服用するときの注意点は以下の通りです。


  • 用法・用量を守って服用する

  • 肝臓の持病がある場合は医師に相談する

  • 前立腺がんの検査を受ける予定がある場合は医師に相談する

  • ほかに服用している薬がある場合は医師に相談する

  • 個人輸入した薬は使用しない


ここでは上記5つの注意点についてそれぞれ解説します。


用法・用量を守って服用する


デュタステリドを服用するときは、必ず用法・用量を守りましょう。


デュタステリドは1日1回1錠、なるべく決まった時間に毎日服用する必要があります。


医師の指示を守り、最低でも6か月以上は継続して服用しましょう。


肝臓の持病がある場合は医師に相談する


肝臓の持病がある場合は事前に医師に相談しましょう。


デュタステリドは副作用としてAST、ALT、ビリルビンなど肝機能を測る数値を上昇させることがあり、肝臓に負担がかかりやすい治療薬です。


肝臓の持病がある人が服用すると副作用が強く出てしまう可能性があるため、注意が必要です。


前立腺がんの検査を受ける予定がある場合は医師に相談する


前立腺がんの検査を受ける予定がある場合は、医師に相談しましょう。


デュタステリドを服用するとPSA値が下がってしまうため、正しい検査ができなくなってしまいます。


医師に伝え忘れると異常な数値が出てしまい混乱を招くことになるため、申告漏れには注意してください。


ほかに服用している薬がある場合は医師に相談する


ほかに服用している薬がある場合は、医師に必ず相談しましょう。


デュタステリドには併用禁忌薬はありませんが、CYP3A4阻害薬との飲み合わせには注意が必要です。


CYP3A4阻害薬には以下のような薬があります。


  • プロテアーゼ阻害剤

  • 一部のマクロライド系抗生物質

  • クロラムフェニコール

  • 一部のアゾール系抗真菌薬

  • ネファゾドン

  • アプレピタント

  • 一部のカルシウム拮抗剤

  • ベルガモチン

  • ヴァレリアン

  • フルオキセチン

  • シメチジン

  • ブプレノルフィン

  • カフェストール

  • オルフェナドリンなど


これらの薬とデュタステリドを併用してしまうと、腎機能が低下したり薬の効果が低下したりする恐れがあります。


個人輸入した薬は使用しない


デュタステリドを服用する際は、個人輸入した薬は使用しないようにしましょう。


個人輸入した薬には以下のようなリスクがあります。


  • 偽造品や粗悪品が届く可能性がある

  • 効果が得られない可能性がある

  • 健康被害のリスクがある

  • 副作用が起きた際に適切な対処ができない


偽造品や粗悪品では効果がみられない可能性があることはもちろん、健康被害のリスクがある点にも注意が必要です。


また副作用が起きた場合に適切な対処が取れない可能性もあるため、デュタステリドは必ず医療機関を受診して処方してもらいましょう。


デュタステリドを服用できない人


以下に当てはまる人はデュタステリドを服用できません。


  • 女性・小児

  • 過去にデュタステリドやステロイドの服用で副作用が出た人

  • 重度の肝機能障害がある人

  • 5α還元酵素阻害薬の過敏症の人

  • CYP3A4阻害薬を服用中の人


上記に当てはまる場合や持病がある場合、ほかにも服用している薬がある場合などは、必ず事前に医師に相談しましょう。


デュタステリドについてのよくある質問


デュタステリドに関するよくある質問をまとめました。


  • デュタステリドを飲むと体毛が薄くなる?

  • デュタステリドをやめるとどうなる?


ここでは上記2つの質問についてそれぞれ解説します。


Q:デュタステリドを飲むと体毛が薄くなる?


デュタステリドを飲むことで、体毛が薄くなる場合があります。


これはデュタステリドがジヒドロテストステロンの生成量を抑制する効果があるためです。


ジヒドロテストステロンは体の発育に関係しているホルモンのため、生成量が減少することで体毛が薄くなることがあります。


Q:デュタステリドをやめるとどうなる?


デュタステリドの服用をやめると、再び薄毛が進行するようになります。


デュタステリドはホルモンに働きかけることで薄毛の進行を抑える薬であり、AGAを完全に治せるわけではありません。


髪の毛が生えている状態を維持したい間は飲み続ける必要があります。


まとめ


デュタステリドは5αリダクターゼT型・U型を阻害し、AGAの原因であるジヒドロテストステロンの生成量を抑制して薄毛の進行を抑える治療薬です。


厚生労働省にも認可されている薬で、AGA治療の代表的な薬といえます。


薄毛の進行を抑えたい人や薄毛を予防したい人などに特におすすめです。


飯室皮膚科では、オンライン診療によるAGA治療を行っています。


エビデンスのある国産デュタステリド錠を処方しているため、薄毛にお悩みの方はぜひ当院まで気軽にご相談ください。


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