東京都江戸川区船堀の皮膚科・小児皮膚科 飯室皮膚科 【乳児湿疹、アトピー性皮膚炎、乾癬、掌蹠膿疱症、重症ニキビ、巻き爪、ほくろ】

イソトレチノイン併用禁忌の薬は?安全に治療を受けるための基礎

イソトレチノイン併用禁忌の薬は?安全に治療を受けるための基礎知識


目次





ニキビ治療で注目されている『イソトレチノイン』ですが、併用してはいけない薬があることをご存じでしょうか。


併用禁忌の薬を知らずに服用すると、重篤な健康被害につながる懸念もあります。


たとえば、抗生物質やビタミン剤、風邪薬や市販のサプリメントにも注意が必要です。


この記事では、イソトレチノインと併用禁忌の関係について、どのような薬に気をつけたらよいか、誤って飲んでしまった際の対処法まで詳しく解説します。


常用薬がある方や、イソトレチノイン治療に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。



イソトレチノインとは

イソトレチノインとは

イソトレチノインは、ビタミンA誘導体を主成分とする内服薬で、従来の治療では改善が難しい重症ニキビに用いられています。


この薬は1980年代にアメリカで承認されて以降、多くの国で使用されてきました。


皮脂の分泌を抑える作用、毛穴の詰まりを改善する作用、炎症を抑える作用など、ニキビの複数の原因に直接働きかける点が特徴です。


ただし、日本国内ではまだ承認されていない薬のため、治療を受ける際は自費診療となります。


また、高い効果が期待できる一方で、副作用や併用禁忌についての正しい知識が欠かせません。


イソトレチノインでの治療を検討する際は、経験豊富な医療機関で相談することが大切です。




なぜ併用禁忌があるのか

なぜ併用禁忌があるのか

イソトレチノインに併用禁忌が存在する理由は、薬同士の相互作用によって副作用のリスクが高まる可能性があるためです。


イソトレチノインはビタミンA誘導体という性質上、体内でビタミンAと似た働きをする薬です。


そのため、同じような作用を持つ薬やサプリメントと併用すると、作用が強まりすぎて健康被害を引き起こす場合があります。


また、特定の抗生物質やステロイド内服薬との併用では、頭痛や骨への影響など、深刻な症状が現れるリスクが報告されています。(瘢痕等、併用が有利になる場合もあります。医師にご相談下さい)


このような理由から、イソトレチノイン治療中は医師の指示なく他の薬を服用しないことが重要です。


安全に治療を進めるためには、現在服用している薬やサプリメントをすべて医師に伝える必要があります。




絶対に避けてほしい併用禁忌薬

絶対に避けてほしい併用禁忌薬

イソトレチノイン治療中に併用してはいけない薬があります。


ここでは、健康被害のリスクが高い主な併用禁忌薬について解説します。



テトラサイクリン系抗生物質


テトラサイクリン系抗生物質は、ニキビ治療でも処方される機会が多い薬です。


該当するのは、ミノマイシンやビブラマイシン(ドキシサイクリン)などです。


イソトレチノインとテトラサイクリン系抗生物質を併用すると、頭蓋内圧亢進症(偽脳腫瘍)を引き起こす恐れがあります。


この症状では、激しい頭痛、視界のかすみ、吐き気や嘔吐といった症状が現れることがあります。


なかでも注意したいのは、他の医療機関でニキビ治療を受けている場合です。


抗生物質を処方されている方は、イソトレチノインへの切り替え前に必ず医師へ相談してください。




ビタミンA製剤・サプリメント


イソトレチノインは、ビタミンAを含む製剤やサプリメントとの併用も禁止されています。


医薬品だけでなく、市販のマルチビタミンにも注意が必要です。


イソトレチノイン自体がビタミンA誘導体であるため、ビタミンAを同時に摂取するとビタミンA過剰症になるリスクが高まります。


ビタミンA過剰症では、頭痛、腹痛、吐き気、肝機能障害などの症状が現れる恐れがあります。


健康のためにと飲んでいるサプリメントが、かえって危険を招く場合があることを理解しておいてください。


普段から健康維持のためにビタミン剤を飲んでいる方は、成分表示を確認し、ビタミンAが含まれていないか必ずチェックしましょう。




ステロイド内服薬


ステロイド内服薬も、イソトレチノインとの併用は避けたい薬ですが、慢性の皮膚炎を併発している場合は逆に炎症を抑え、色素沈着に有利に働く場合もあり、医師の診察が必要です。


両者を併用すると骨が弱くなる副作用が強まる恐れがあり、骨の脆弱性が進むと骨折しやすくなるなどの問題が生じかねません。


ただし、吸入タイプのステロイド薬や塗り薬タイプのステロイド外用薬、短期的なステロイド点滴については、併用できる場合があります。


ステロイドと一口にいっても、内服薬かそれ以外かで対応が異なります。


現在ステロイド治療を受けている方は、どのタイプの薬を使用しているか医師に確認してください。




抗てんかん薬


フェニトインやカルバマゼピンといった抗てんかん薬も、併用禁忌とされています。


イソトレチノインと抗てんかん薬を併用すると、ステロイド内服薬と同様に骨への影響が強まる恐れが指摘されています。


てんかんの方がニキビ治療を希望する際は、必ず主治医と相談のうえ、安全な治療計画を立てることが大切です。


持病の治療とニキビ治療を両立させるためには、それぞれの医師が連携して対応するのが望ましいでしょう。





意外と知らない?注意が必要な薬やサプリ

意外と知らない?注意が必要な薬やサプリ

併用禁忌薬以外にも、イソトレチノイン治療中には注意が必要な薬やサプリメントがあります。


ここでは見落としがちな注意点を解説します。



セントジョーンズワート


セントジョーンズワートは、気分の落ち込みや不安感の軽減を目的に使用されるハーブサプリメントです。


ドラッグストアや通販で購入できるため、利用している方も少なくありません。


このサプリメント自体がイソトレチノインと直接的に害のある相互作用を起こすわけではありませんが、セントジョーンズワートには低用量ピルなどの避妊薬の効果を下げるリスクがあります。


イソトレチノインには催奇形性という胎児への重大な影響があるため、治療中は確実な避妊が必須です。


セントジョーンズワートによって避妊が不十分になると、予期せず妊娠してしまう懸念が高まります。


気分の落ち込みが気になる場合は、サプリメントに頼らず、まず医師に相談することが大切です。




個人輸入で購入した薬やサプリ


近年、海外から個人輸入で薬やサプリメントを購入する方が増えていますが、個人輸入した製品には思わぬ危険が潜んでいるケースがあります。


まず、成分表示が不正確な場合があり、併用禁忌の成分が含まれていても、気づかずに服用してしまう恐れがあるといえます。


また、正式な手続きを経ずにイソトレチノインを個人輸入で入手することは、日本の薬機法に抵触する行為です。


医師の管理なく服用すると、副作用が現れても適切な対処ができず、重篤な健康被害につながるリスクがあります。


日本国内で販売されているものとは異なり、品質管理が十分でない製品も珍しくなく、安全性が保証されていない製品を使用する危険性も見過ごせません。


安心して治療を受けるためには、必ず医療機関を通じて処方された薬を使用しましょう。




風邪薬や市販の鎮痛剤


風邪をひいたときや頭痛があるとき、市販の風邪薬や鎮痛剤を飲む方は多いでしょう。


イソトレチノイン治療中でも、これらの薬は基本的に併用できるケースがほとんどです。


ただし、総合感冒薬にはビタミンA成分が含まれている可能性があります。


パッケージの成分表を確認するか、購入時に薬剤師へ相談するようにおすすめします。


また、体調不良が続く際は自己判断で市販薬を使い続けるのではなく、医師の診察を受けることが重要です。


イソトレチノインの副作用として頭痛や吐き気が現れる例もあるため、風邪と区別がつかない場合があります。


気になる症状があれば、治療を受けている医療機関へ早めに相談してください。






併用できる薬もある!誤解しやすいポイント

併用できる薬もある!誤解しやすいポイント

イソトレチノインには併用禁忌がある一方で、併用できる薬や施術もあります。


正しい知識を持つことで、不安を減らして治療に臨めます。



併用可能な薬


低用量ピルや超低用量ピルは併用可能です。


むしろ、イソトレチノインの副作用のリスクを考え、確実な避妊のために併用が推奨されています。


セントジョーンズワートのようなサプリメントを避ければ、避妊効果を保ちながら治療を進められます。


また、ステロイド薬についても誤解が多い部分です。


内服薬は併用禁忌ですが、吸入タイプや塗り薬タイプの外用薬は併用可能です。


喘息治療やアトピー性皮膚炎の治療を受けている方でも、使用している薬の種類によってはイソトレチノイン治療が受けられる場合があります。


ゼビアックスやダラシン、アクアチムといったニキビ治療の塗り薬も、乾燥に注意しながらであれば併用が認められています。




施術との併用について


レーザー脱毛やピーリングなどの美容施術については、以前は併用が避けられていました。


しかし、近年では医師の判断により併用できる場合もあります。


イソトレチノイン治療中は皮膚のバリア機能が低下しているため、施術によって肌トラブルが起こるリスクがあります。


そのため、施術を受ける際は必ず治療を受けている医療機関へ相談し、タイミングや方法について指示を仰ぐことが大切です。


自己判断で施術を受けると、思わぬ肌トラブルにつながる恐れがあります。





イソトレチノインを使用してはいけない方

イソトレチノインを使用してはいけない方

イソトレチノインは効果的な治療薬ですが、使用できない方もいます。


ここでは、治療を受けられないケースについて解説します。



妊娠中・妊娠の予定がある


イソトレチノインには催奇形性という、胎児に重大な奇形を引き起こすリスクがあることが知られています。


そのため、妊娠中の方はイソトレチノインを使用できません


妊娠を予定している場合も同様です。


治療を受ける際は、服用開始の1ヶ月前から治療終了後1ヶ月間は確実な避妊が必要です。


さらに安全性を重視し、終了後6ヶ月間の避妊を推奨している医療機関もあります。


治療期間中は毎月の妊娠検査に加え、低用量ピルなどで確実に避妊するよう求められます。


妊娠の計画がある方は、計画を延期するか、他の治療法を検討する必要があるでしょう。




授乳中


授乳中の方もイソトレチノインの使用は避けてください。


薬の成分が母乳を通じて赤ちゃんに移行するリスクがあるためです。


授乳中にニキビ治療を希望する場合は、授乳を終えてから治療を開始するか、授乳中でも使用できる他の治療法を選択することになります。


また、イソトレチノイン治療中および治療終了後の一定期間は献血ができません。


これは、輸血を受ける方のなかに妊婦が含まれる恐れがあるためです。


治療を受ける際は、このような制約についても理解しておく必要があります。





併用禁忌の薬を飲んでしまった際の対処法

併用禁忌の薬を飲んでしまった際の対処法

もし併用禁忌の薬を誤って飲んでしまったときは、すぐに治療を受けている医療機関へ連絡してください。


自己判断で対処せず、医師の指示を仰ぎましょう。


併用禁忌薬を服用してしまった場合、イソトレチノインの服用を一時的に中止する必要があるかもしれません。


また、体調の変化がないか注意深く観察し、頭痛や吐き気、視界のかすみなど気になる症状が現れた際は、早急に医師へ伝えましょう。


こうした事態を防ぐためには、他の医療機関を受診する際に「イソトレチノインを服用中である」と必ず伝えることが大切です。


お薬手帳を活用して、医師や薬剤師が併用禁忌を確認できるようにしておくと安心です。




まとめ


イソトレチノインは重症ニキビに高い効果が期待できる治療薬ですが、併用禁忌の薬やサプリメントがあります。


テトラサイクリン系抗生物質やビタミンA製剤、ステロイド内服薬、抗てんかん薬などは、併用すると健康被害のリスクが高まります。


また、個人輸入で購入した薬やサプリメント、避妊薬の効果を下げるハーブなどにも注意が必要です。


治療中は現在服用している薬やサプリメントをすべて医師に伝え、自己判断で新しい薬を飲まないようにしましょう。


飯室皮膚科では、15,000例(2023年末時点)を超えるイソトレチノイン治療の実績を基に、患者さん一人ひとりの状態に合わせた治療計画を提案しています。


併用禁忌についての不安や、現在服用中の薬との飲み合わせが心配な方は、どうぞお気軽にご相談ください。


当院ではオンライン診療にも対応しており、遠方の方でも治療を受けられる環境を整えています。


アトピー性皮膚炎、皮膚が敏感な方、併用薬、イソトレチノインの微量調節にて著効が目指せます。




この記事の監修者

飯室皮膚科 院長 飯室諭

飯室皮膚科 院長 

飯室 諭

【略歴】
・1965年7月生まれ
・東邦大学医学部卒業
・東邦大学医学部付属大橋病院皮膚科、麻酔科
(現、東邦大学医療センター大橋病院)
・2002年、飯室皮膚科 開院

院長情報を詳しく見る▶




飯室皮膚科
〒134-0091 東京都江戸川区船堀1-4-13-2F
03-5605-3375

Copyright (c) Iimuro Skin Clinic All Rights Reserved.